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コラム
column

高気密高断熱住宅で気密測定をやる意味。

国府池畔の家で気密測定を行いました。

気密測定は家の中にどれだけ隙間があるか?ということを機械を使って強制的に家の中の空気を排出するようにして、出ていく空気量から隙間がどの程度あるのかを数値化し、可視化できるようにする測定方法です。

空気は出ていくことが出来なければ入ることができないし、入ってくることができなければ出ていくこともできません。(実際はもっと複雑ですが。)

だから強制的に排出しても、隙間から空気が入ってこない限り空気が外に出ていくことが出来ないので、その性質を利用して測定しています。

家の中が密閉されるとどんなことが起こるかというと、換気計画がより正確になります。

どこから新鮮な空気を入れて、どのような経路をとして換気扇から外へ出すかという換気計画が隙間に邪魔されないので正確にできるようになります。

空気は最短ルートを通るので、換気扇の近くに隙間が大きくあると隙間と換気扇の間で通り道が出来て、その間の空気しか入れ替え出来なくなり家全体の空気が淀んでしまう恐れがあります。これをショートサーキットと言います。

未だにたまに、「高気密は息苦しい」などのトンデモフレーズを目にしたりしますが物理上ありえないことです。

 

高気密という言葉の印象から、窓も開けられないような印象を受ける方もたまにいます。

風を通すことが大事で気密を高めたらダメだと。

実は空気の性質を知っていると、風を通すことも意図的にできることを知ることができるのです。

風を通したいから窓をいっぱいにしたい。そう考える人も多いのではないでしょうか?

風は空気の流れによって感じることができます。

だから入り口出口を意図的につくることで風(空気の通り道)をつくることができるのです。

家の中2箇所開けておけば入り口と出口ができ、その経路にごろっとできる場所を作れば風を感じる居場所が出来上がります。

逆に多くの窓を開けてしまうと入り口出口の面積が大きくなり空気の流れが緩やかになってしまう。

水の流れのように考えるとわかりやすいかもしれません。川幅が広いと穏やかで、狭いと激しいというように。

そうやって考えると、風を感じる暮らしをつくることは窓の量ではなく、計画的な窓配置が鍵を握っているのです。

 

気密とは空気の流れを把握することと考えると、変な誤解をうまなくていいのかもしれません。

そんな気密性能ですが、実際どれぐらい必要なのか?というと、調べてみるとC値(気密性能の値)=2.0が高気密という基準らしいのですが、この値はあまり適切ではありません。

※C値は隙間面積を家の大きさで割った値です。小さければ小さいほど気密性能がいい。

何かの本か資料で見たのですが、0.7までは計画的に換気ができていないようです。

だからC値0.5もあれば十分で、それより高めることは無理にしなくてもいいのではないかと思っています。

隙間がないに越したことがないけど、それ以上は意図時にしても費用対効果が薄いのではないかと。

暮らしの工房の住まいの実績としては、0.1〜0.4が実績で平均的に0.3程度です。

 

それでは今回の国府池畔の家の結果はどうだったかというと、0.3という数値が出てました。

C=41㎠/154.01㎡=0.26 四捨五入で0.3 ということです。

国府池畔の家は大きな全開口の木製サッシをいくつか付けていたり、気密の取りにくい現場ですが、いつも通りの測定結果でまずまずでした。

常にこのように数値として見える化しておくことは大切なことだと思います。

木製サッシという施工しにくい部位でもどのように施工したら精度良くできるのか?

どのあたりを注意すると精度良く施工できるのか?

こういった積み重ねをすることで施工のポイントを抑え、質の高い住宅を提供するためには欠かせないことだと思います。

住宅は一品生産のように見えて、実は一品生産ではありません。

毎回全く新しい一品生産を行なっていては、いつまでたっても技術は向上せず安定して質の高い住宅を提供することは不可能です。

同じ家づくりを通して、同じ工程を経て、それぞれの住まいにオリジナルへと昇華していくことが家として大切です。

暮らしの工房の家づくりは、こうした一つ一つの数値化や実証を通じて常に質の高い家づくりへと進歩していこうと考えています。


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