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3-6-35mahorobakanⅡ-A, Kokufu,
Joetsu-shi, Niigata, 942-0082, Japan
コラム
column

豪雪の記録。上越市で35年ぶりの大雪らしい。

先週から続く記録的な大雪。
峠を超えて雪が止み、これから数日は気温が上がる予報。
上越市内は2m超えの積雪という、35年ぶりの豪雪。
道路の除雪は間に合わず、住宅地の道路はまだまだ手付かず状態。
車も出せず引きこもりと除雪に明け暮れる数日。
こんな経験なかなかできないので、ここ数日の記録をブログにて。
 
爆弾低気圧の始まりは1/7木曜日。
午前中は綺麗な青空。天気予報は午後から大荒れ。
本当に荒れるのか?と疑いました。
午後から柏崎にある大学へ。
大学では強風などの影響から電車が運休。学生の1/3程度が欠席。
残りわずかな授業に、設計チェックも熱が入りながら授業終了。
その間に外は猛吹雪に変わっていました。。。
天候も悪いし気をつけて帰ろう。
強風の中、時折ホワイトアウトする国道。
一向に進まない渋滞。
高速道路は通行止め。国道8号線も米山大橋付近で通行止め。
上越へ帰る経路を絶たれました。
このまま待つべきか。。。
ケータイの充電がなくなりそうになりながらもケーブルがない。
ガソリンも半分をきった状態。
とりあえずまちなかへ戻り、充電ケーブルとガソリンを入れ、最悪十日町経由か。。。
と思ったけど、その時はすでにかなり長い間ホワイトアウト状態。
諦めて宿探し。
。。。みんな同じ考えで、近辺のホテルは軒並み満室。
かろうじて相手いた旧岬館へ滑り込み、一晩過ごしました。
一人、大きなお部屋。
海からの強烈な風がガラスを割ろうかと思うぐらい湾曲させてかなり怖い。
その吹き付ける風は室内の扉をガタガタと騒がしく動かす。
こんな状態で寝れるのか。。。と思いましたが、大浴場にゆったりと浸かり、たっぷりとお酒を飲んでなんとか過ごしました。
 
翌朝、風はおさまりあたりはパウダースノーの銀世界。
高速は止まっていたけど、ゆっくりと国道を走らせ上越へ帰還。
一日中降り続く雪。
この頃は「まぁ、大寒波と言ってもいつものドカ雪程度だろう」と思ってた。
通常のドカ雪程度なら、少し不便を感じるぐらいだから、まぁ問題ない。
土日に予定していた打ち合わせを、オンラインとリスケに切り替え。
 
冷え込んだ雪はサラッサラのパウダースノー。
上越とは思えない環境に、別世界へ来た気分。
雪の似合うプロポーションを心がけているけど、軽く除雪しながら、その佇まいによしよし。と。
雪国の美しい風景になれた気がしました(笑)
ずーーーっと降り続くパウダースノー。
雪がつくりだす世界にとてもワクワクドキドキしながら、夜も障子を全開で楽しむ。
ソファが完全に雪に埋まり、狙い通り面白い空間をつくってくれました。
外は氷点下、中は23度。
障子を開ければ結露はなし。
クリアに外と繋がるのは断熱性能の高い窓のおかげ。
積極的に障子を開けにいける暮らしは高気密高断熱のおかげ。
窓周りが本当に気持ちよく設計できます。
翌朝9日(土)、心なしか少し増えている。
風もあったからサラッサラな雪はあまり積もらずにどこかへ行ったよう。
雪面がとても綺麗で、崩すのが勿体無い。
モノクロだけど、本当に美しい世界に。
さらに、いっとき太陽と青空が。
モノクロだった世界に鮮やかな色が加わる。
本当に美しい。
この太陽には手を合わせて拝みたくなる。
自然の雄大さを感じるそんな瞬間です。
が。。。そんな最高な時間もほんのわずか。
気づけば風もなく黙々と降り続きます。
午後からはオンラインでの打ち合わせがあったので、午前中は必死に雪かき。
車が出せるようにしっかりと。この時はまだ車が出せると思ってた。。。
まだまだ降り続く。
ほんとサラサラのパウダースノー。
珍しい。
もう、すっかり窓の半分ぐらいが雪で覆われる。
この時点で1mを超えていました。ほんと珍しい。
ソファと一緒の高さになる設定が40cm程度。
ドカ雪一晩分で設定していたので、ここまでくると想定外になります。
前日と同じぐらいの時間、同じようなアングルで。
雪が2.5倍ぐらい増えている。
そして圧倒的な世界観に。
想定外の雪のつくる景色の美しさに家族みんなで見とれながら、外をとことん開いてご飯も最高。
「そうだ!!いいこと思いついた。」
と、この際、とことん雪で楽しんでやろうと思います。
ボールいっぱいにパウダースノーを詰めて、錫の片口を嵌め込む。
熱伝導率の高い錫はあっという間に雪冷えのお酒の出来上がり。
うまい。
そんな雪を楽しむ土曜日。
 
翌朝日曜日。
雪はさらに増える。
さすがに笑いました。
雪に潜っている感覚が今度はある。
窓周りと雪って設定次第でどんどん面白くなる予感。
この日は前面道路の除雪はなく(ずっとだけど。。。)車を出すことを諦める。
そうなると雪かきしながら、遊び中心で。
ソリのゲレンデをつくったり、道無き道を掘り進め雪山登山をしてみたり。
雪の中を泳ぎ、進み、この日はエアコンの室外機や給湯の室外機周りを掘り起こす。
大雪の時は室外機周りを掘り起こすことがとても大事。
室外機が雪に覆われ、凍ったりするとエアコンが動かなくなったり、給湯できなくなったりします。
これ、若干命に関わることなのでやりましょう。
 
またこの日は徒歩で買い出しに。
ついでに事務所のあるアパートも確認。
事務所はもはや出入り不能。
国道8号線は通行止のため、トラックの大渋滞ができていました。
何時間も車内で、輸送のためには引くこともできず、通行止がわかっていて待ち続けることしかできない。
ほんと、お疲れ様です。
雪に覆われ、徒歩での移動を余儀なくされ、まちのスケールあっという間に小さく感じる。
非日常な非常事態の空間は、災害にあった空気感そのもの。
ここまでくると屋根の雪も多く、軒先やケラバなど、屋根が折れないか心配になる。
通常、上越市内であれば、積雪が1mを超えることなんてほとんどないので、設計では積雪荷重1mで構造計算しています。
上越市内であれば1.4mが行政が設定した積雪荷重。
それを雪下ろしすることで1mまで低減できる設定を用いて許容応力度計算しています。
通常時で地震が起こる時と、雪が屋根に乗っかった状態で地震が起こるのとではかなり地震力が変わってきます。
屋根が重たくなるから。
そのために、1m乗った状態でもいいようにあらかじめ通年で積雪荷重がかかった状態で構造を検討します。
雪が降らない地域の耐震等級2、3と積雪地域の耐震等級2、3では、積雪地域の方が求められる強さがかなり違ってきます。
積雪1mでの耐震等級2は、積雪設定しない耐震等級3よりも難易度が高くなるとのこと。
暮らしの工房では標準設定として積雪1mの耐震等級2(2階建)耐震等級3(平屋)にしています。
 
 
この日の夜は、ワインに。
徒歩で買い出しに行き、ワインを2本、ビールに缶チューハイなど飲み物も多く買い込み。
徒歩なのに、重たい思いをしながら夜を楽しみに。
雪にワインを入れ込み、冷えた状態で白ワインを楽しみました。
 
そして夜は更け。。。
窓際でもビール。
雪面の上に座るイメージのソファだったのが、もはやかまくら。
でもこれはこれでいいのです。
壁、天井のインテリアを漆喰で塗りまわしたのは、かまくらの中にいるイメージを作りたかったから。
手仕事の左官がつくる不揃いの光の反射はかまくらの雪の壁天井をつくりだしています。
これは雪が降る、降らないなど降雪に関係なく、かまくらのような空間が設計で狙ったところだったのですが、まさか本当に雪に覆われるとは(笑)
 
雪国の暮らし、この地域の環境を設計に落とし込み、暮らしに落とし込む。
そんな意図があったのですが、その本領を発揮できたと思います。
 
天気予報では峠が超えたようです。
そして翌朝11日月曜日。
。。。増えている。
そしてまだ降り続いている。
さすがに怖い。
昨日雪かきしといた場所に軽く40cmぐらい上乗せされている。。。
どこまで行くのやら。。。
市内の学校や保育園は軒並み休校の連絡が入る。
(子供はこの時から、雪のことを神様と呼んでいます。。。笑)
除雪が追いつかず道路は手付かず。
誰もたどり着かないのだから当然。
この日はとことん雪かきに没頭。
まだ降り続く雪に終わりが見えない。
2mを超える積雪。未体験ゾーン。
人々は徒歩で必要な物の買い出しに。
幸いスーパーなどの流通はある程度動いているから、行ければなんとなかなる。
雪の中、徒歩で行き交う人々の風景に、心を奪われる。
人のスケールってやっぱりほっこりするなぁ。
大変な状況でも、普通では得られにくい感覚。
貴重な体験をしています。
 
午後に入ると少し雪も落ち着き始める。
買い出しついでにまちの散策。
大きな幹線道路が優先的に除雪が行われ始めている。
両脇は雪の壁。
車一台が通るのがやっとで、車道はどちらかというと歩行者優先に。
これが良かったり。。。
近くのオーナーさん宅へも様子を伺いに。
大変だねぇと声をかけながらも、オーナーさんも諦めムードというか、この状況を楽しもうとしている様子。
どうにもならないから、楽しまないと損です。
寄せ棟屋根の家。
雪の乗り方チェック。
ベランダと屋根の雪が繋がってる。。。
雪に対して、切妻がいいのか。。。寄棟がいいのか。
軒先周りなど、寄棟の方がなんとなくしっかりしてそう。
雪の乗り方も綺麗な感じがする。
 
歩きながら周辺の屋根の形状と雪の乗り方を採取。
雪に対して絶対言えることは、屋根がシンプルにかけるに限る。
屋根を複雑にかけてしまうと、雪が乗っかった時にリスクが高いのと、あまり美しくないなぁと思います。
地域にあった屋根の在り方は確実にある。
屋根は建物のプロポーションを決定づけるから、色々とやってみたいけど、やっぱり地域にあった屋根のかけ方をしないとまずいよね。
と散策しながら考えました。
単純でシンプルな屋根が連なり、雪が乗っかっている風景っていいよなぁって思います。
また、多くのアルミのカーポートで梁がたわんでいる様子をみて取れる。
耐雪1.5mを使っても、1mを越さないうちに雪下ろししなければならない。
と、アルミカーポート採用する場合は伝えています。
アルミカーポートは手軽だけど、雪下ろしはグラグラ揺れてとても危険なので、できれば建物と一体化させたいです。
屋根が折れている物にも遭遇したり。
でも、なかなか雪下ろしなんてできないですよね。
 
雪の中、太陽光パネルの状況も確認。
自分で使うエネルギーを自分で賄うとても理想的な状況でも、私はこの雪の問題がありなかなかお勧めできません。
見て回ってもやっぱり危惧する状況。
パネルは滑るので落雪になる。
南面に設置するのがセオリーな太陽光パネル。
南面は大きな窓にしたい、設計セオリー。
雪がどんどん落ちてくる南面。
相性最悪だなぁと。
ここの課題をクリアできたら積極的に採用してもいいと思うのですが。
なかなかリスクが高くて、ZEHの流行りに乗ってません。
 
このころには雪もだいぶ小康状態に。
翌12日(火)。
雪は増えてなく、本格的に除雪作業に。
もはや仕事にならず。
どのお店も、どの会社も休み。
緩み始め、締め固まる雪をせっせと退ける。
ここ数日の相棒のアルミスコップも壊れてしまった。
一向に道路は除雪されないからまだまだ車が出せない状況。
さすがに連日の雪かきで体がバッキバキです。
少しづつ気温が上がってきて夜には雨に。
 
翌13日(水)。
朝は晴天。
雪はビシャビシャに。
屋根の雪が湿って重くなってきたけど、量も見るからに減ってきたからとりあえず一安心。
庭木も耐え、いくつかの枝が折れたものの雪国の樹形らしい形になってくれるかな。
まだまだ住宅地への道路は手付かずのまま。
平常に戻るにはまだまだ時間がかかりそう。
もう少しの我慢です。
 
なかなか経験することがない今回の大雪災害。
建築的にも色々な発見があり、いい経験ととらえます。
そして何より楽しさもたくさん。
今年はまだ続くのか。。。
 
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