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コラム
column

港町の家上棟。 大型パネルを使って。。。大型パネルってなに?

工事が進んでいる港町の家の上棟が行われました。

連休明けから土台敷がスタート。

今回採用しているのは、自身では初施工の大型パネル。

(昨年設計物件(横曽根の家)で一度やっていますが、密に調整してやるのは初めて)

 

大型パネルとは

あらかじめ工場で柱と梁を繋ぎ合わせ、

面材を取り付け

窓を取り付け

防水シートを取り付け

付加断熱を取り付け。。。

 

と、現場で進める作業を前もって進めて、上棟時に一緒に組み立てていくこと。

システム的に決まった仕様があるわけではなく

普段の設計でできる、フランチャイズ契約などの縛りなどもなく、

とてもオープンな方法。

大型パネルっていうと、誤解されがちな工法なのは特定の縛りがあると思われること。

全くそんなことはなく、今まで通りの仕様で可能ですし、物件ごとに自由に変えることができます。

 

現場ではどうしても作業効率のロス(移動や運搬など)、品質確保の難易度アップに繋がり、

それが常態化していましたが、大型パネルを採用することでその辺りは改善できそうです。

昨年夏に工場見学があり、見学させていただいて現場と工場との作業性の違いに驚きました。

写真のように工場では下を向いて作業できます。

モイスという面材はとても重く、狭い足場の隙間を持ちながら移動すること、正確に止め付けることとても難易度が高いです。

どんどん重たくなる住宅建材。

大工さんは本来の技術とは別に、疲弊してしまう。。。

特に暮らしの工房のような大工加工の多い家づくりでは、その技術を本来の部分へ時間を費やしたい。

そう思います。

窓にしても、現在ほぼほぼトリプルガラスを採用しているため、めちゃくちゃ重たい。

取り付けることができなかった窓を私も少しながら(猫の手ぐらい)手伝いながら運び入れ、3人がかりで取り付けしました。

搬入できる現場の制約はあるにしろ、今後は積極的に導入したいと考えています。

 

建てる時の現場では、写真のように壁が空を飛んでいきます。

この部分はちょうど、上の写真の窓が入る部分のパネルです。

建てると同時に外周部も進んでいきます。

進むスピードも早く、だいたいお昼前には2階部分まで立ち上がりました。

1日で屋根下地まで完了。

夕方には屋根の防水工事を行い、建てた初日に基本的な雨対策はできる状態になりました。

品質と作業性、安全性を考えると、職人不足の現在ではとても有効な手段だと思います。

 

ヨーロッパではこのような大型パネルの工場が各地域にあり、そこで大工さんの仕事も生まれているようです。

地場の産業になっている。

この大型パネル、新潟県内で全国的にも盛んに取り入れる会社が多くなってます。

ということで、長岡市の材木屋さんが全国に先駆けて大型パネル工場をつくることに。

さらに、新潟市?の会社も大型パネル工場をつくる計画が。

と、どんどん大型パネル工場が各地域に増えるといいなぁと思ってます。

 

工務店としてのその最大のメリットは

運搬費用が下げられるということ。

現在は、群馬県沼田市にある工場へ大型パネルになる部分の柱、梁材を一度運搬して、組み立てて現場に入ります。

運賃が2回発生する仕組み。

それがなくなるだけでも運搬費用がなくなるし、それが各地域にあればより良いです。

 

今後の動きに期待。

 

 

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