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コラム
column

経験や勘だけでは、いい家はつくれない。

先日は暮らしの教室を開催。

暮らしの教室は第2第4土曜日に開催予定していますが、お問い合わせいただければスケジュール調整して都合に合わせています。

私の都合もありますし・・・そこらへんは臨機応変に対応しているのでお気軽にお問い合わせください。

 

「暮らしの教室に参加する」

 

暮らしの教室では、家づくりを始めるにあたりまず何をすべきか?ということから始まり、家の基本的に備えていたい性能のこと、心地よく住まうための設計作法、素材の使い方、家具のこと、庭のこと、資金のことをスライドを通して2時間ほど、雑談や会話を交えながら行なっています。

 

何より先に(土地を探す前に)、家づくりをするためには「家をつくるパートナーを決める」ということをお話していて、自分に会うパートナー探しに必要な基本要件もお伝えしています。

もちろん、私をパートナーの選択肢になるように、私自身のことも伝えさせていただいております(笑)

家づくり、パートナー選びは共感が大事だと思っているので、暮らしの工房の空気感を感じてもらいながら、ほっこりとする器や飲み物もご用意して肩肘張らない時間を過ごしてもらえればと思っています。

そんな暮らしの教室で強くお話する一つのことは、「根拠のある家づくりをしてください。」ということ。

根拠とは、構造計算書や性能計算書などが提示できるかどうか?だと思うのです。

「うちは〇〇工法だから大丈夫」

「うちの断熱材はこれを使っているから寒くない」

「うちは経験豊富で勘があるベテランもいるから安心してください」

というフレーズはなにも根拠がないので必ず「計算書を見せてください」と伝えてください。

しっかりとした会社であればすぐに実際の資料を出してくれます。それが家づくりの根拠です。

「計算書なんて見ても素人にはなんのことだかさっぱりわからないから意味ないのでは。。。」と思われた方、いいのです。中身がわからなくて。

計算書があること、出せることが大事で、まず第一段階として家づくりに真摯に向き合っている証拠になります。

「中にはうちは計算しなくても大丈夫。自身があります。計算はできますが別途です」という返答があったら要注意です。

 

※構造計算は何パターンかあり難しいので、その違いを暮らしの教室でもお伝えしています。構造計算の内容は過去ブログにも記載なのでご覧ください。

構造計算についてのブログ

 

 

今の時代の家づくりは、経験や勘だけでつくれるほど甘くなくなり、数値化とともに見える化、根拠化が必要になっています。

経験と勘は構造部分に多くが費やされますが、その経験と勘の家づくりは大きな地震によってことごとく覆されているのです。

だからこそ、根拠を持って家づくりすることが大事なのです。

 

経験と勘は大事なことで、積み上げられた実績は否定できません。

設計段階でも経験と勘は重要です。

私自身、曲がりなりにも少しは経験と勘が蓄えられてきたと自負していますし、これからもそれは蓄積されていくでしょう。

大事にしていきたいと思っています。

経験と勘に頼ってまずは設計しています。

経験と勘は「これぐらいだったら大丈夫だろう。」「前はこんな感じだったから、今回もこれぐらいだろう」というおおよその目安。

設計をするにはとても重要です。そうやって設計していきます。

 

今朝、外注している構造設計から連絡があり、電話で打ち合わせ。

前の経験、施工性、コストを考慮して計画していた基礎の設計が、想定していたよりもスペックが必要な基礎になりそうで。

そこからどう改善したら色々なバランスが取れるのかをやりとり。

構造計算をしないと耐力不足の家になっていた可能性があります。

そんなことが毎回。

何よりも計算と根拠が必要なことを実感しているとともに、それをなしに家づくりをする怖さがあります。

著名な経験豊富な建築家ですら、著名な構造設計士とタッグを組んで家づくりするのが当たり前です。

 

根拠がないと経験と勘は何一つ作用しません。

経験と勘だけに頼る家づくりは、決していい家づくりにはなりません。

是非とも家づくりのパートナーを選ぶ時には、「計算書が出てくるかどうか」を基本的な項目に入れておくべきだと思います。

 

こんなことを暮らしの教室ではお話しています。

「暮らしの教室に参加する」

 


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